熊本の宝「水」地下水が枯れる


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熊本日日新聞
半導体工場集積の熊本県、地下水位をHPで「可視化」 システム構築へ6月補正予算案に関連経費計上【守る生かす熊本の水】

熊本県は地下水保全対策として、県内にある観測井戸の地下水位を県のホームページ上で確認できるシステムの構築に本格的に乗り出す。関連経費を盛り込んだ2024年度一般会計補正予算案を6月定例県議会に提出する。27日に県庁で開いた地下水保全推進本部の初会合で報告した。

情報を可視化し、県民に提供する新たなシステムは年内に構築する。
熊本市を含む周辺11市町村は水道水源の大半を地下水で賄っているが、菊陽町に進出した台湾積体電路製造(TSMC)は半導体生産で大量の水を使うことになる。システムの構築には、水量減少に対する住民の懸念の払拭を図る狙いがある。  県が観測を続けている井戸は34カ所あるが、菊陽町と合志市にまたがるセミコンテクノパーク付近に、新たに1カ所増やす。計35カ所の中から、ピックアップした井戸について、県のホームページで確認できるようにする。(???)

6月補正予算案に計上するシステム構築費と新たな観測井戸1カ所の設置費は、合わせて約2千万円。  木村敬知事は推進本部の初会合で「県民が地下水に不安を感じた際に、すぐ確認できることが大事。まずは水位だが、水質(の可視化)に関しても視野に入れていきたい」と話した。  推進本部は部局をまたぐ横断的な組織で、部長らが名を連ねる。初会合では、出席者が地下水の涵養[かんよう]や半導体関連企業の排水の監視状況といった取り組みについて情報を共有した。


 菊池市の竜門ダムから引く有明工業用水の未利用水の活用に関する報告もあった。担当者は「27年内と見込まれているTSMCの菊陽町の第2工場稼働に間に合うよう調整している」と説明した。
(樋口琢郎)

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KKT熊本県民テレビ
田んぼに水を張り地下水を守る 今年の事業始まる 蓄える地下水量は過去最多の見込み


地下水の枯渇を防ぐため、農地に水を張って地下に浸透させる事業が、今年度も大津町や菊陽町などで始まりました。


1日の菊陽町の白川沿いです。農家が農地に水を張りながら、トラクターで代掻き作業をする様子が見られました。代掻きは、田植え前に水中の土を細かく砕いて、土の表面を平らにする作業です。水張り事業にとっても、水の浸透量を均一にする効果があるということです。

今年度から冬場の水張りも始まる

今年度、水張り事業への助成金が増額されたこともあって、5月1日から10月までの夏場の水張りに参加する農家は313戸と、去年を30戸上回る見込みです。さらに今年度から新たに始まる11月から翌年2月までの冬場の水張りには、農家52戸が参加する予定です。

■農家
Q水はいつまでためる予定?
「4か月です。そしてが水張りが終わってからがニンジン」

参加した農家

水張りには、連作障害や病虫害を防ぐ効果もあるということです。
■農家
「土壌病害だったりセンチュウだったり、いろいろそういうものを抑えたりしながら、ニンジンのために水張りをするみたいなこともやっています」
■農家
「こういうことをして地下水が増えて、皆さんが喜ぶというのはいいですね。うん、それが一番じゃないですか」

蓄えられる地下水の推定量は過去最多となる見込み

参加する農家と農地面積の増加によって今年度蓄えられる地下水の推定量は2789万トンとなり、去年の1.8倍に増加し、“過去最多”となる見込みです。

【スタジオ】
地下に無図を浸透させるための水張り事業が行われる白川中流域は、阿蘇山の噴火活動でできた軽石のような火山性堆積物で覆われています。その浸透力は、通常の水田の5倍から10倍とされ、「ザル田」と呼ばれています。



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TSMCの地下水使用量 12,000ton/day は多いのか?少ないのか?



後でチェック

 

 

 

 


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今頃、「地下水位への影響」の議論するのは遅すぎ

最初の工場は着々と工事が進んでいるのに

この誘致を議論した時に、「地下水位への影響」の議論をしているのではないのか!!?

ちゃんと定量的に検討してら、2番目の工場誘致で「地下水位への影響」あるのか?ないのか?

わかるはずなんだけどね

現在工事中の工場の水の使用量は、「熊本市を含む11市の3%」との記事を見た記憶がある。

これが、地下水の水位に影響するかは、いくら議会で検討しても結論はでないでしょ・・・

TSMC誘致推進賛成派の人は、「熊本市を含む11市の3%」程度だったら、「地下水位」への影響はないんじゃないの?って感じないかな? きっと大丈夫だよって・・・

 

 

「・・・半導体関連産業の人材育成についても議論され、県は産官学が協力して体制づくりに努めると述べました。」

と記事にあるが、半導体関連産業の人材育成も大事だか、

「熊本の地下水」は熊本の「宝」

その「宝」を守るための、世界最初の「地下水の水位管理システム」産官学が協力して製作をしてほしい

 

半導体関連企業さんには、引き続き田んぼの有効活用で、「涵養」をお願いします。


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RKK熊本放送

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TSMC国内2番目の工場誘致目指すも「地下水位への影響」は?  熊本県議会で議論

 

TSMCの熊本進出にともない、2月24日の県議会で、半導体の製造に必要な地下水の課題などについて議論されました。

 

熊本県は国内2番目となるTSMCの工場の県内誘致を目指しています。 一方、半導体の製造には大量の地下水が必要とされ、2月24日の県議会で委員から確保をどうするかや、地下水位への影響はどう見ているのかなどの質問が相次ぎました。

 

これに対し県はー。 企業立地課 工藤晃 課長 「製造過程で相当量が使われることは間違いないと思っています」 「できるだけ地下水の保全、涵養等、環境局とも連携しながら取り組んでいきたいと思います」 このほか委員会では、半導体関連産業の人材育成についても議論され、県は産官学が協力して体制づくりに努めると述べました。

 

(以上)



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熊本の水への影響


人口的な涵養は行っているが、田んぼが少なくなって涵養全体としては減少しているのではないか?

商業・工業用として、地下水が使用さる増える?

結果的に一人当たりの使う水の量が増えているのではないか?

 

熊本市の水道水は、ほとんどが地下水。

その地下水は、「40年前」に土壌にしみ込んだ水と推測されている。

今後、涵養が少なくなると地下水の水位下がる事になる。

 

人口は減って、消費が減ったとしても、

田んぼが減って、自然な涵養が減ったら水位は下がるだけ

人口的な涵養も費用が掛かる

 

効果をする意味でも、地下水全体の水位監視システムが欲しい。

熊本の宝「地下水」を守るために必要では・・・

 

湯水の如く使っていては、いづれは使えなくなるのでは・・・

生きている間は、さほど問題にはならないと思うが、

死後、100年ぐらいしたら、見に来たいものだ

 

 

世界の人口増加を見ると、50年で2倍になっているが

熊本県は、人口増加はしたが、

1918(T.07)年  1,277,800人

2018(H.30)年 1,756,442人

の100年で37%の増加で、今後は減少の予測されている。

 

2045年    1,442,000人

2018年    1,756,442人

1956(S.56)年 1,903,000人(peek)

1920(T.09)年  1,233,233人

1918(T.07)年  1,277,800人

 

 

 

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熊本県民の宝「地下水」


熊本地域の地下水「琵琶湖の1・6倍」 熊大名誉教授の嶋田さんが試算

がWEB NEWSにあった。

タイトルだけだったら、熊本の地下水は豊富にあると言うイメージだが、

 

節水を呼び掛けるまではないものの、

「地下水の消費量と涵養[かんよう]量のバランスを踏まえた管理が重要」

と呼びかけている。

 

「TSMC」が綺麗な地下水がほしくて、台湾から来て、大量の「水」を使ってシリコンウエハーを製造する。

水の使用量は「熊本市など11市町村の3%弱」と言われているが、多いの?少ないの?ホントなの?

 

いづれにしても、

人間、「電気とガス」は無くても生きてきたが、「水」が無いと生きていけない

「水」を大切にしない文化は、滅んでしまう



 

<参考資料>



水があっても水が使えない日本

 日本は世界的に見ても水の豊富な国の一つです。地球上にある水の総量は約14億km3といわれますが、そのうちの約97%が海水で、淡水は約3%です。さらに淡水のうち氷河や地下水が70%近くを占めています。この他大気や土壌にも多くの水があり、そのまま使うことができる河川の水は地球上の水のうちわずか0.0002%程度しかありません。
 一方、日本の年間降水量は約1,700mmで世界の平均とされる約900mmの2倍もあります。しかも日本はいたる所に大小の河川が流れているため、いつでも、どこでも、自由に、ふんだんに水が使えそうです。
 しかし水がたくさんあるからといって、必ずしもいつでも好きな時に自由に使うことができるとは限りません。

日本の年間降水量の容積は約6,500億m3です。

このうち約3分の1は蒸発散してしまい、

さらに降った雨や雪の約半分は海へ流れ出てしまいます

結局、利用可能な水の量を取水量でみると年間降水量の13%程度です。

これを一人当たりの水資源で見ると、世界平均の4分の1しかなく、

中東のイラクとほぼ同じです。
 また水を運ぶ手段がないと水を自由に使うことはできません。

現代ではほとんどの家庭に水道が引かれ台所、風呂、トイレなど、水を使う場所に蛇口があります。

しかしこうした水道が完備されるようになったのは最近のことです。

 

 

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熊本日日新聞

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熊本地域の地下水「琵琶湖の1・6倍」 熊大名誉教授の嶋田さんが試算

 

熊本大名誉教授の嶋田純さん(72)=地下水水文学=が、熊本地域の地下水量が琵琶湖(滋賀県)の貯水量の約1・6倍に上るとの試算をまとめた。「あくまで推計だが、豊富な量」としつつも、「地下水の消費量と涵養[かんよう]量のバランスを踏まえた管理が重要」と指摘している。  熊本市を含む熊本地域の11市町村が水道水として使っているのは、主に阿蘇山麓で涵養された地下水。阿蘇の火山活動が水を浸透させやすい地層を形成し、地下水を多く蓄えることが可能になった。  嶋田さんが着目したのは、大気中から地下水に浸透する化学物質のクリプトン。大気中のクリプトンは年々増えており、井戸などでくみ上げた地下水のクリプトンを分析すれば、いつごろ浸透したのか推定できるという。  雨水の浸透からくみ上げまでの「平均滞留時間」などを調べた結果、熊本地域の地下水量は琵琶湖の貯水量(275億立方メートル)の約1・6倍と推定された。阿蘇外輪山に浸透したクリプトンが熊本市の江津湖に出てくるまでには、40年近い歳月がかかっていた。

 菊陽町に進出する台湾積体電路製造(TSMC)も使う熊本地域の地下水は企業誘致の呼び水になる一方、消費量の増加が懸念されている。  嶋田さんは「すぐに逼迫[ひっぱく]はしないが、使い過ぎれば湧水量の減少や井戸の水位低下が考えられる。科学的な根拠を基に議論し、持続的に使う仕組みづくりが必要だ」としている。(臼杵大介)

 

 

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熊本日日新聞 | 2023年2月6日 09:39

どのくらい地下水を採取するの? 工場排水や水のリサイクルは?? 経済記者がイチから解説「もっとよく分かる」TSMC⑤

  • 台湾積体電路製造(TSMC)が菊陽町に建設中の半導体工場について、熊本県民の関心が特に高いのが「水」です。半導体は製造過程で大量の水を使うからです。熊本が誇る豊富な地下水が工場誘致の呼び水になった面もありますが、水資源が減少する懸念はないのでしょうか。

 

■地下水採取量、熊本市など11市町村の3%弱

 半導体はシリコンウエハーに付着した化学物質などを洗浄する工程で大量の「純水」を使います。TSMCの新工場を建設・運営する子会社JASM(熊本市)が公表した資料によると、新工場は1日1万2千立方メートルの地下水を採取する計画です。これは熊本市と周辺の計11市町村の採取量の3%弱に相当します。

 11市町村は県地下水保全条例で地下水の水位が低下している「重点地域」に指定され、菊陽町も含まれます。同地域では、くみ出し口の断面積が19平方センチを超えるポンプで地下水を採取するには知事の許可が必要です。現在は井戸を掘削しどのくらいの地下水をくみ上げられるのか試験をしている申請前の段階です。県環境立県推進課は「試験中の井戸では取水による水位低下はあまり見られない」としています。

 

 台湾では近年、水不足が深刻になっていることもあり、TSMCは水のリサイクルに力を入れています。昨年4月にJASMが菊陽町と立地協定を結んだ際は、工場で使用する水の70%以上をリサイクルするとしていましたが、10月に西村康稔経済産業相が建設現場を視察に訪れた際の資料では75%以上に「上方修正」しました。

 

■お手本はソニーグループ ますます水が必要に?

 地下水の涵養(かんよう)にも力を入れる方針です。お手本とするのはJASMに出資するソニーグループの取り組みです。大津、菊陽両町を中心とした白川中流域の農家に協力金を払って作付け前後の農地に水を張ってもらい、地下に水を浸透させます。JASMは年間に採取する地下水と同等以上の量を涵養するとしています。

 ソニーは2003年度に田んぼに水を張る湛水事業を開始。その後、KMバイオロジクス(熊本市)なども加わり、白川中流域の湛水面積は04年度の186ヘクタールから13年度は416ヘクタールに拡大しました。ただ農家数の減少もあり21年度は362ヘクタールでした。県環境立県推進課は「5~10月としている水張り期間の延長や協力農家の拡大を検討中」としています。

 県内では今後も半導体関連企業の立地が相次ぐ見通しです。ソニーは合志市に画像センサーの新工場建設を検討しており、TSMCも「日本第2工場」の菊陽町建設について「いかなる可能性も排除しない」としています。ますます水が必要になる可能性があります。

 

 





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